巷で話題のFIREって?

巷で話題のFIREってご存知でしょうか。

Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った言葉で、FIが「経済的自立」、REが「早期リタイア」を意味します。

要は早く経済的に自由になって仕事(ライスワーク)から開放されましょう、という提案です。

 

FIREに必要な資産の目安は「年間支出の25倍」といわれています。

別名「4%ルール」ともいいます。

これは資産を4%で運用することを想定して、運用益だけで生活できることを目標とした数字です。

例えば、月20万円で生活するとした場合、年間の支出が240万円なので、240×25(240÷4%)=6000万円の資産があれば早期リタイアが実現できることになります(理論上は)。

 

とはいえ、若いときから意識して資産を作っている場合はともかく、中高年になってさあ6000万円貯めましょうというのはさすがに難しい。

そこで、例えばパートやアルバイトなどで一定額の収入を確保し、これに運用益を足すという考え方も有効です。

これだと、例えば月20万円で生活するとした場合、月10万円はパートで稼ぎ、残り10万円(年間120万円)を運用益で賄えばよいので、120÷4%=3000万円の資産があればセミFIREは可能ということになりますね。

仮に65歳で月10万円の年金を受給できるとすれば、その時点でパートもやめることができ(やめなくてもいいですが)、実質的に完全なFIREが実現します(すでに早期リタイアではないですか)。

 

人気FPからFIREをめざす女性たちへ「RE」より「FI」に重点を

筆者は女性こそFIREのFIの部分、経済的自立を目指すべきだと考えます。なぜなら、女性は男性より長生きだからです。

(中略)

また、離婚する場合にも経済的自立が欠かせません。厚生労働省「人口動態統計」(2019年)によると、2019年の婚姻数は約59.9万件、離婚数は約20.8万件となっています。離婚したいといっても、その後のお金や仕事にメドが立っていないと、離婚に踏み切ることすらできません。万が一に備える意味でも、経済的自立は大切なのです。

出典: news.yahoo.co.jp

上記の筆者も言うように、女性は特に一人になってからの生活が統計的にも長くなりがち。

早めにNISAやiDecoなども活用しながら資産形成を始めることをおすすめします。

 

まず第一歩はライフプランニングからですよ。

無料のライフプランシミュレーターで老後資金を簡単に予測しよう

我々ファイナンシャル・プランナー(FP)が顧客の家計診断をするために使うツールってご存知でしょうか。

いわゆる「ライフプランニング」というものです。

 

具体的には、顧客の将来の夢、家族構成、資産や年間の収支、将来の収支予測、住宅ローンや保険や投資など、各種要素をヒアリングしてインフレ率なども考慮しながら、今後の家計や老後資産をシミュレーションするもの。

これにより家計の問題点を抽出し、改善策を提案するのがFPの業務の柱となっています。

 

私の場合は自分と同世代以降、中高年のセカンドライフ、高齢者の終活プランがメインです。

なので、すでに子育てを終えた世代が、第二の人生をいかに楽しく安心して暮らせるかのプランニングを主に行っています。

 

そのプランニングの結果にもとづいて、例えば老後資金のための改善策を提案したり、認知症になった場合に備えた法的な制度を利用をおすすめしたり、相続対策を提案したりしています。

すなわち、ライフプランニングは終活の入り口でありマイルストーンでもあるわけです。

 

そんなライフプランニングですが、なにもお金を払ってFPに作ってもらわなくても簡単なものなら無料でネットで作成できるのが今の時代。

各種金融機関や保険会社やFP協会もネットで簡単にライフプランを作れるサービスを提供しています。

 

「ライフプランシミュレーション」で検索するといろんな会社のシミュレーターを試すことができますので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

 

無料でお手軽な簡易なライフプランシミュレーターで慣れたら、こんどはもう少し詳細に各種項目が設定できるシミュレーターを使ってみるといいでしょう。

そこがあなたの終活のスタートラインになりますよ。

 

ちなみに弊所が業務で利用させてもらっているライフプランシミュレーターは「Financial Teacher System」というものになります。

もともとFP向けのシミュレーターですが、最近一般の方が無料で使えるバージョンもでました。

頻繁にバージョンアップされていて、私も定期的にこのアプリのFP勉強会に参加しています。

かなり細かく設定可能なので少しとっつきにくいかもしれませんが、興味がありましたらぜチャレンジしてみてくださいネ。

使い方がわからないときは弊所にもお気軽にご相談ください。

お一人様の終活、契約で託す 身元保証や遺言の実行

日経新聞の土曜版には毎週「マネーのまなび」という数ページにわたる特集が連載されています。高齢者向けの終活やお金に関する記事も多く掲載されていて(特に田村正之さんの記事はレベルが高い)ためになるのでおすすめです。

記事では時おり行政書士のコメントなども掲載されており、我々行政書士も民事法務の分野でだんだん認知されてきているなと感じます(行政書士はもともとは行政の許認可申請がメイン業務ですが、近時は遺言書や契約書など権利義務に関する書面を作成する民事法務も業務の柱になっています)。

お一人様が周囲に迷惑を掛けな いようにするには「自分が亡くなったあとの手続きを生前に準備しておくことが大切」と行政書士の吉村信一氏は話す。 選択肢の一つが死後事務委任契約だ。死後に必要な手続きについてあらかじめ第三者と契約を結び、希望に沿って実行してもらうよう託す。 司法書士、行政書士といった専門家やNPO団体、専門の業者・金融機関に依頼するのが一般的だ。(日経新聞7月3日版「お一人様の終活、契約で託す 身元保証や遺言の実行」より)

権利義務に関する書面にもいろんな種類がありますが、上記事のような死後事務委任契約財産管理委任契約遺言書などの「権利者同士の利益のぶつかり合い」を前提としない書面は、まさに行政書士の守備範囲です。

対して、売買契約書や賃貸契約書などの「権利者同士の利益のぶつかり合い」を前提とする書面はトラブルを事前に予防するという意味で紛争解決の専門家である弁護士に依頼することが最善手といえましょう。

専門家も使い分けが大切です。弊所はどちらにも迅速に対応しております!(^^)

銀行大手がペットのための遺言書作成・保管・執行サービス提供開始

ペットを飼っている人は自分が亡くなったあとのペットのことが心配なもの。

そんなときに使えそうな銀行の遺言信託サービスが先日から始まっているようです。
→三井住友信託銀行の遺言作成・保管・執行サービス「遺言信託(ペット安心特約付)

これはペットのための遺言書を作成し、保管、執行までを行ってくれるサービスで、猫や犬を飼育している人が亡くなってしまった場合、その後お世話をしてくれる人にペットを引き渡したり遺産から飼育費用を渡すなど、事前に作成した遺言書に沿って飼い主さんの要望を執行してくれるというもの。

出典: cat-press.com

ペットに遺言を残しても法的な効力はありませんが、もしものときに備えて、ペットをお世話してくれる人に、ペットのお世話を条件に、遺言で財産を遺すことはできます(これを負担付遺贈といいます)。

上記の三井住友信託銀行の遺言信託サービスはこの負担付遺贈を内容とした遺言の作成と、遺言書の保管、亡くなった後の執行までトータルでサポートしてくれるというもの。

ただ、銀行ですのである程度の手数料は覚悟が必要です(パンフレットによると銀行に支払う手数料だけでトータルで130万〜数百万円。これに加え、謄本等を取り寄せる場合の実費や、司法書士や税理士などの各士業に支払う手数料も別途かかります)。ですので、多少費用がかかってもお付き合いのある銀行を信頼して丸投げできる裕福層がターゲットといっていいでしょう(ちなみに銀行がペットの世話をしてくれるわけではない点もご注意)。

うちはそんなにペットにかけるお金はないよ、という場合は、弁護士や行政書士などの専門家に相談しながら自分で負担付贈与を内容とする遺言書をつくることを考えてみてもよいと思います。

ただ、遺言は一方的な意思表示ですので、遺言を遺された相手に拒否されてしまえばそれまでです(これを遺贈の放棄といいます)。そうなると遺言を残した意味がなくなります。そこで遺言では心配な場合は、生前にペットの世話を頼む人との間で、自分が亡くなった後にペットの世話をしてくれるよう契約しておくこともできます(これを負担付死因贈与契約といいます)。契約であれば一方的に破棄はできません。

また、最近では信託契約を使って、自分が元気なうちからもしものときのペットの生活をきめ細かく定めることもできるようになりました(いわゆるペット信託と言われています)。この方法であれば、遺言や死因贈与と違って、生前から契約の効力が発生しますので、例えば病気でペットの世話ができなくなったような場合でも安心です。

このようにペットの相続対策にはいろいろな方法がありますが、いずれにせよ、まずは愛犬・愛猫さんたちのために、もしものときに備えたノートを書いておくことをおすすめします。
弊所のエンディングノートを使ってくださってもよいですし、ダイソーのもしもノートもおすすめですよ。

弊所でも、ペットのための遺言作成から遺言執行、死因贈与契約や信託契約のご相談まで幅広くお手伝いしておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。(^^)

来月7月1日から生命保険契約照会制度が開始します

国内の全ての保険会社が加入する業界団体である生命保険協会は超高齢社会への対応の一環として、顧客向けの「生命保険契約照会制度」を創設、来月7月1日から制度の運用が開始されます。これまで災害時にのみ利用されていた照会制度を平時でも利用できるように一本化したものだそうです。

今回創設する「生命保険契約照会制度」では、契約者・被保険者がお亡くなりになった場合、認知判断能力が低下している場合において、法定相続人、法定代理人、3親等内の親族などからの照会を生命保険協会が受け付け、照会対象者に関する生命保険契約の有無について一括して生命保険各社に調査依頼を行い、生命保険各社における調査結果をとりまとめて照会者に回答いたします。

出典: www.seiho.or.jp

相続手続きが始まると被相続人(亡くなった方)が入っていた生命保険などを調べるのに手間取ることがあります。そんな場合、来月からはこの照会制度を利用すれば一発で全保険会社に検索をかけて保険加入の有無を調べてくれるのでかなり便利になりそうです。

契約者などが死亡した場合に加え、認知症などで判断能力が低下している場合も制度利用が可能。利用料は平時の場合は税込み3000円(災害時は無料)。利用者は法定相続人や親族、法定代理人などの一定の人に限られます。照会制度で加入の有無がわかれば、あとは個々の保険会社に問い合わせることになります。

普段から保険証書などはしっかり管理しておくことはもちろんですが、もしものときでも時間をかけずに保険加入の有無を検索できるのはとても助かりますね。

相続争い、高止まり続く

相続を巡る争いは増えている。最高裁判所の司法統計によると、遺産の分割を巡って全国の家庭裁判所に持ち込まれた審判・調停の件数は2019年に1万5842件。20年で1.5倍に増え、近年は1万5千件前後の高止まりが続く。

出典: www.nikkei.com

 

記事では相続争いの高止まりの原因として日本社会の高齢化を挙げています。

2019年の65歳以上の人口は約3589万人で2000年に比べて1.6倍に増えており、遺産の取り決めについて明確にしないまま亡くなり、遺族の話し合いがこじれるケースが増えていると。

そして近年も相続争いが高止まりしてなかなか減らないのは、終活を先のこと、特別なことと考える人がまだまだ多いからかもしれません。

確かに自分の死んだ後のことを考えるのはよほど心に余裕があるときか、自分に死が差し迫ってきたきぐらいですから、毎日を忙しく過ごしている人が終活を考えるのはなかなか難しいと思います。

しかしながら、特にこのコロナ禍で身にしみて感じるのは人の運命というのは全く予想がつかないということ。1年前に元気に話していた身近な人が1年後にこの世からいなくなっている、ということは他人事ではなく誰にでも起こりうるのです。あなた自身にも。

終活は人生を最後まで楽しく過ごすための備えです。

このあたりで一度立ち止まってもしものときのことを考えてみませんか。

※最高裁判所の司法統計はこちらで確認できます(最高裁判所司法統計)。

N-NOSEの結果が戻ってきました

4月中旬に受けてみた線虫検査のN-NOSE、6週間で結果がわかるということでしたが、ちょうど5週間ほどで結果が戻ってきました。

A4サイズの薄い封筒で送られてきました。

このようなA4折りサイズの結果表です。中を開くと・・・

こんな感じのグラフが出てきます。

項目は現在のところ、

  • 総合評価
  • あなたのがんリスク度
  • N-NOSE受検者の割合
  • リスク比

となっていまして、今回の結果はやや注意のイエローゾーン(一応リスクなし鑑定)。

もう少し左側の青の位置なら一安心したところですが、今回はなんとなく微妙な結果に。

まあ、線虫さんのご機嫌次第なので、これはこれで受け止めて、リスク回避のための行動に移そうと思います。

具体的にはいままで受けていない大腸などのがん検診を近いうちに受けてみようかと思っています。場合によってはPET-CTなどを検討してもいいかもしれませんね。

生涯でがんに罹患する確率は、男性65.5%(2人に1人)、女性50.2%(2人に1人)といわれる時代ですので、用心するに越したことはないです。

ちなみに感度についておさらい

N-N0SEの公称感度は86.3%、特異度は90.8%でした。この感度というのは「がんをがんと判定する割合」で、特異度は「がんでない人をがんでないと判定する割合」なわけですが、陽性と判定されたら86.3%の割合でがんだ、というわけではない点に注意です。

正しくは、例えば1000人調査してがんの罹患率が1%だとすると(粗罹患率:国立がんセンター統計参照)がんの人は10人。この10人のうちN-NOSEの場合、86.3%を正しくがんと判定し、残り990人のうちの90.8%を正しくがんでないと判定するわけですので、

  • 陽性と判断された(がん)10×86.3%=8.63人(がんでない)990×9.2%=91.08人
  • 陰性と判断された(がんでない)990×90.8%=898.92人(がん)10×13.7%=1.37人

というわけで、陽性と判断された8.63+91.08=99.71人のうち、実際にがんの人は8.63人ですので、8.7%ほどしかいないことになります(※)。つまり万が一陽性判定でも9割以上はがんでないことになるので、陽性だ、がんだ!と騒ぐ必要はなく、粛々と二次検査を受けてリスクに対応すればよいことになります(参考:北大阪メディカルクリニック)。

※ちなみに仮に罹患率が5%だと約30%、10%だと約50%、20%だと約70%の確率でがん、となります。

GW中の営業について

誠に勝手ながら赤沢・井奥法律事務所・赤澤行政書士事務所は、下記の期間休業とさせていただきます。ご不便をお掛けしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和3年5月2日(日)~令和3年5月5日(水)

なお、この間もお問い合わせフォームからのご相談・お問い合わせは受け付けておりますが、当事務所からのご連絡は5月6日(木)以降となりますので、あしからずご了承ください。

一日も早くコロナの感染拡大が終息しますように。