終活読本「ソナエ」2021年夏号届きました

産経新聞出版のムック「終活読本ソナエ」ってご存知でしょうか。春夏秋冬の年4回発行している終活専門雑誌です。

今号の表紙は浪速のロッキー赤井英和!

 

高齢者向けの雑誌ですが、毎号、相続からお墓・供養などの最新の終活情報が載っているので情報収集に結構役立っています。

今号の特集はズバリ「お墓の悩み」。それと「目の健康を守る」「ヘルパー介護職とのつきあい方」と続きます。

 

「お墓の悩み」ではネットを通じてお墓を買った人のアンケート(鎌倉新書調べ)が載っています。

お墓には

  • 一般墓
  • 納骨堂
  • 樹木葬
  • 永代供養墓
  • 散骨

などがありますが、さてネット購入ではどのお墓が一番人気だったでしょう?

どんな種類のお墓が人気かといえば、樹木葬が46.5%と購入 者全体の半数近くに達した。同社によると、樹木葬は1年前の調査で初めて、石の「一般墓」を上回ったが、今回はさらに差を広げた。平均費用は一般墓の約169万円に対し、樹木葬は半分以下の約72万円。 納骨堂の約91万円よりも安かった。(終活読本ソナエ2021年夏号より)

ということで、ネット経由の購入ではすでに樹木葬が一般墓を上回っているとのこと。費用も安いですしね。

ちなみに先日亡くなられた作家の立花隆さんも自然回帰を望んで樹木葬にされたそうです。

 

あと、墓じまいなどの「改葬」も近年ますます増えてきているそうですよ。

厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、 2009年度に7万2050件だった改葬件数は、コロナ禍前の19年度には約1.7倍の12万4346件に達している。(終活読本ソナエ2021年夏号より)

とのことで、やはり少子化や未婚率の増加に伴うお墓の「承継者」不在や、維持管理費の負担などの問題も顕著になってきているようです。

 

という感じで、終活にフォーカスした珍しい雑誌「終活読本ソナエ」。
弊所でも数年前から定期購読しています。
応接室に2014年の号から備えていますので、ご来所された際にはぜひチェックしてみてください(^o^)。

巷で話題のFIREって?

巷で話題のFIREってご存知でしょうか。

Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った言葉で、FIが「経済的自立」、REが「早期リタイア」を意味します。

要は早く経済的に自由になって仕事(ライスワーク)から開放されましょう、という提案です。

 

FIREに必要な資産の目安は「年間支出の25倍」といわれています。

別名「4%ルール」ともいいます。

これは資産を4%で運用することを想定して、運用益だけで生活できることを目標とした数字です。

例えば、月20万円で生活するとした場合、年間の支出が240万円なので、240×25(240÷4%)=6000万円の資産があれば早期リタイアが実現できることになります(理論上は)。

 

とはいえ、若いときから意識して資産を作っている場合はともかく、中高年になってさあ6000万円貯めましょうというのはさすがに難しい。

そこで、例えばパートやアルバイトなどで一定額の収入を確保し、これに運用益を足すという考え方も有効です。

これだと、例えば月20万円で生活するとした場合、月10万円はパートで稼ぎ、残り10万円(年間120万円)を運用益で賄えばよいので、120÷4%=3000万円の資産があればセミFIREは可能ということになりますね。

仮に65歳で月10万円の年金を受給できるとすれば、その時点でパートもやめることができ(やめなくてもいいですが)、実質的に完全なFIREが実現します(すでに早期リタイアではないですか)。

 

人気FPからFIREをめざす女性たちへ「RE」より「FI」に重点を

筆者は女性こそFIREのFIの部分、経済的自立を目指すべきだと考えます。なぜなら、女性は男性より長生きだからです。

(中略)

また、離婚する場合にも経済的自立が欠かせません。厚生労働省「人口動態統計」(2019年)によると、2019年の婚姻数は約59.9万件、離婚数は約20.8万件となっています。離婚したいといっても、その後のお金や仕事にメドが立っていないと、離婚に踏み切ることすらできません。万が一に備える意味でも、経済的自立は大切なのです。

出典: news.yahoo.co.jp

上記の筆者も言うように、女性は特に一人になってからの生活が統計的にも長くなりがち。

早めにNISAやiDecoなども活用しながら資産形成を始めることをおすすめします。

 

まず第一歩はライフプランニングからですよ。

無料のライフプランシミュレーターで老後資金を簡単に予測しよう

我々ファイナンシャル・プランナー(FP)が顧客の家計診断をするために使うツールってご存知でしょうか。

いわゆる「ライフプランニング」というものです。

 

具体的には、顧客の将来の夢、家族構成、資産や年間の収支、将来の収支予測、住宅ローンや保険や投資など、各種要素をヒアリングしてインフレ率なども考慮しながら、今後の家計や老後資産をシミュレーションするもの。

これにより家計の問題点を抽出し、改善策を提案するのがFPの業務の柱となっています。

 

私の場合は自分と同世代以降、中高年のセカンドライフ、高齢者の終活プランがメインです。

なので、すでに子育てを終えた世代が、第二の人生をいかに楽しく安心して暮らせるかのプランニングを主に行っています。

 

そのプランニングの結果にもとづいて、例えば老後資金のための改善策を提案したり、認知症になった場合に備えた法的な制度を利用をおすすめしたり、相続対策を提案したりしています。

すなわち、ライフプランニングは終活の入り口でありマイルストーンでもあるわけです。

 

そんなライフプランニングですが、なにもお金を払ってFPに作ってもらわなくても簡単なものなら無料でネットで作成できるのが今の時代。

各種金融機関や保険会社やFP協会もネットで簡単にライフプランを作れるサービスを提供しています。

 

「ライフプランシミュレーション」で検索するといろんな会社のシミュレーターを試すことができますので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

 

無料でお手軽な簡易なライフプランシミュレーターで慣れたら、こんどはもう少し詳細に各種項目が設定できるシミュレーターを使ってみるといいでしょう。

そこがあなたの終活のスタートラインになりますよ。

 

ちなみに弊所が業務で利用させてもらっているライフプランシミュレーターは「Financial Teacher System」というものになります。

もともとFP向けのシミュレーターですが、最近一般の方が無料で使えるバージョンもでました。

頻繁にバージョンアップされていて、私も定期的にこのアプリのFP勉強会に参加しています。

かなり細かく設定可能なので少しとっつきにくいかもしれませんが、興味がありましたらぜチャレンジしてみてくださいネ。

使い方がわからないときは弊所にもお気軽にご相談ください。

お一人様の終活、契約で託す 身元保証や遺言の実行

日経新聞の土曜版には毎週「マネーのまなび」という数ページにわたる特集が連載されています。高齢者向けの終活やお金に関する記事も多く掲載されていて(特に田村正之さんの記事はレベルが高い)ためになるのでおすすめです。

記事では時おり行政書士のコメントなども掲載されており、我々行政書士も民事法務の分野でだんだん認知されてきているなと感じます(行政書士はもともとは行政の許認可申請がメイン業務ですが、近時は遺言書や契約書など権利義務に関する書面を作成する民事法務も業務の柱になっています)。

お一人様が周囲に迷惑を掛けな いようにするには「自分が亡くなったあとの手続きを生前に準備しておくことが大切」と行政書士の吉村信一氏は話す。 選択肢の一つが死後事務委任契約だ。死後に必要な手続きについてあらかじめ第三者と契約を結び、希望に沿って実行してもらうよう託す。 司法書士、行政書士といった専門家やNPO団体、専門の業者・金融機関に依頼するのが一般的だ。(日経新聞7月3日版「お一人様の終活、契約で託す 身元保証や遺言の実行」より)

権利義務に関する書面にもいろんな種類がありますが、上記事のような死後事務委任契約財産管理委任契約遺言書などの「権利者同士の利益のぶつかり合い」を前提としない書面は、まさに行政書士の守備範囲です。

対して、売買契約書や賃貸契約書などの「権利者同士の利益のぶつかり合い」を前提とする書面はトラブルを事前に予防するという意味で紛争解決の専門家である弁護士に依頼することが最善手といえましょう。

専門家も使い分けが大切です。弊所はどちらにも迅速に対応しております!(^^)