繰上げ返済の計算(2)

Q.住宅ローン(元利均等返済・固定10年)で10年経過時に金利が上がった場合、月々の返済額が変わらないようにするには、いくら繰上げ返済すればいいでしょうか。

A. 残期間について、元の金利で返済した場合のローン残高と、新しい金利で返済した場合のローン残高を比較して、その差額を返済額軽減型で繰上げ返済すればいいでしょう。

解説

例えば、借入額3000万円・金利1%の30年ローンが10年目で金利3%に上がった場合を考えます。

返済期間(残期間)20年返済額が年間117万円(月額97,500円)として(★1)

元の金利1%で返済する場合の借入残高年金現価係数により約2111万円です(★2)。

一方金利3%で返済する場合の借入残高年金現価係数により約1740万円です(★3)。

その差額の約371万円を返済額軽減型(★4)で繰り上げ返済すればよいことになります。

もう少し詳しい解説

★1 毎年の返済額は資本回収係数を用いて計算できます(詳しくはこちらのQ&A参照)。
本ケースの資本回収係数は 0.01/{1-(1+0.01)^-30}=0.03875ですので、
0.03875×3000万=117万円となります。

★2 年金現価係数については詳しくはこちらのQ&A参照。
本ケースの年金現価係数は {1-(1+0.01)^-20}/0.01=18.04555 ですので
18.04555×117万=21,113,294円となります。

★3 この場合の年金現価係数は{1-(1+0.03)^-20}/0.03=14.87747 ですので
14.87747×117万円=17,406,640円となります。

★4 繰上げ返済には期間短縮型返済額軽減型があります。返済額軽減型は返済期間を変えずに毎回の返済額を減らすタイプです。詳しくはこちらのQ&A参照。

※掲載している情報は、2021年5月時点での法令・税制・商品等に基づきます。将来、法令・税制・商品内容等が変更される場合があります。

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借入残高の計算

Q.住宅ローン(元利均等返済・全期間固定)で、例えば10年目の借入残高を自分で計算する方法はありますか。

A. 毎月の返済額と残期間をもとに「年金現価係数」を用いて計算することができます。

解説

例えば、3000万円・全期間固定1.5%・30年・元利金等・ボーナスなし、というケースを考えます。

この場合の返済額が年間1,249,200円(月額104,100円)だとすると(★1)

10年目の残期間20年での借入残高は「年金現価係数」により約2145万円となります(★2)。

もう少し詳しい解説

★1 毎年の返済額は資本回収係数を用いて計算できます(詳しくはこちらのQ&A参照)。
本ケースの資本回収係数は 0.015/{1-(1+0.015)^-30}=0.04146 ですので
3000万×0.04146=1,249,200円 となります。

★2 年金現価係数については詳しくはこちらのQ&A参照。
本ケースの年金現価係数は{1-(1+0.015)^-20}/0.015=17.16864 ですので
1,249,200×17.16864 =21,447,065 円 となります。

※掲載している情報は、2021年5月時点での法令・税制・商品等に基づきます。将来、法令・税制・商品内容等が変更される場合があります。

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変動金利型のリスク

Q.住宅ローンの変動金利型における未払利息のリスクとはどういうものでしょうか。

A. 金利の上昇により利息が返済額を上回り、元本は減らず、逆に未払利息という借金が増えていくというリスクです。

解説

変動金利は一般的に半年ごとに金利が見直されますので、元利均等返済の場合、金利が上昇して利息が増えると、それだけ元本の返済は減ることになります。

場合によっては金利が上昇し続けて返済額がすべて利息になる、さらには返済額を上回り「未払利息」を生ずる可能性もあります。

返済額は5年毎に見直されますが(★1)、125%ルール(★2)によって、大きく見直されることがないので(★3)、元本返済が進まず、未払利息が解消されない可能性もあります。

未払利息は新たな借金といえますので、支払っても支払っても元本は減らずローン残高が増え続けるというリスクがあるのです(★4)。

もう少し詳しい解説

★1 いわゆる5年ルール。返済額が頻繁に変わらないよう、金利に応じた返済額の見直しを5年に1回とするものです。

★2 5年ごとの返済額の見直しの際、見直しの上限を1.25倍までに制限して家計の急な負担増を抑えるものです。

★3 もっとも、5年ルールや125%ルールは金利上昇局面で元本返済を遅らせることから、これらのルールを採用していない金融機関もあります。

★4 この未払利息のリスクを避けるには、必ず半年ごとの返済予定表の内訳をチェックし、金利が低いうちに早めに金利タイプを固定金利に変更する、借り換えをする、繰上げ返済をするなどの対策が有効でしょう。

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繰上げ返済の計算(1)

Q.金利1.5%の住宅ローンが残り10年です。100万円繰上返済した場合、どれぐらい月々の支払いは減るでしょうか。

A. 9000円ほど減ります。

解説

繰上げ返済の効果をざっくり計算するのに役立つのは「資本回収係数」です(★1)。

本ケースでは、残10年・金利1.5%のとき(★2)の資本回収係数は0.10843なので、
100万円×0.10843=約10.8万円となり、
12ヶ月で割ると月々の削減額は約0.9万円ということになります。

もう少し詳しい解説

★1 繰上げ返済額(資本)を分割して月額から差し引く(回収する)場合の分割額を求めるものです。
計算式は、年利率/{1−(1+年利率)^−年数}です。詳しくはこちらのQ&Aを参照。

★2 元利均等・固定金利・ボーナス払いなしとします。

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住宅ローンの繰上げ返済

Q.住宅ローンの繰り上げ返済とはどのようなものでしょうか。

A. 繰上げ返済とは、通常の返済以外に元金の全部・一部を返済することをいいます。

解説

繰上げ返済には、「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。

  • 返済期間短縮型 毎回の返済額を変えずに返済期間を短縮する場合(★1) 
  • 返済額軽減型 返済期間を変えずに毎回の返済額を減らす場合 

もう少し詳しい解説

★1 返済期間短縮型は返済額軽減型より利息の軽減効果が大きい★2 

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住宅ローンの借換え

Q.住宅ローンの借換えとはどういうものでしょうか。

A. 借換えとは、住宅ローンを新たに借りて、現在の住宅ローンを一括返済することです。

解説

低金利の昨今ですので、昔借りた住宅ローンの金利が相対的に高くなっていることもあります。
この場合、より低い金利の住宅ローンを借りて、その借りた金で現在のローンを一括返済することで、金利差の分(★1)総支払額を減らすのが住宅ローンの借換えです。

例えば、金利3%のA銀行で残債が2000万ある場合、金利1.5%のB銀行で2000万円を借りてA銀行のローンを一括返済するような場合です。
借り入れ額は2000万円で変わりませんが、金利が1.5%に減るのでその分支払総額を減らすことができるわけです。

ただし、借換えには諸費用(★2)がかかりますので、費用を含めた軽減効果があるかどうかの判断が必要です(★3)。

その他のポイントしては、公的融資と民間融資間の借り換えはできないこと(★4)、団体信用保険(団信)は入り直す必要があること、火災保険は継続できること、などがあります。

もう少し詳しい解説

★1 したがって、金利差が大きい、残債が多い、残りの返済期間が長い、などのほど借換えのメリットが大きくなります。

★2 印紙代、司法書士手数料、保証料、事務手数料、抵当権抹消費用、新規融資に対する抵当権設定費用など。

★3 金利差の減額分を諸費用が上回るようなら借り換えのメリットはないので事前のシミュレーションが大事です。

★4 フラット35への借り換えは可能

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住宅ローンの計算(2)

Q.月々返済可能な額が10万円として、金利1.5%の30年ローンを組む場合、購入できる住宅はいくらぐらいでしょうか。

A. ざっくり2880万円ほどです。

解説

毎月の支払額から購入できる住宅の価格をざっくり計算するのに役立つ係数は「年金現価係数」です(★1)。

本ケースでは、月々10万円返済する場合(★2)、30年ローン・金利1.5%のときの年金現価係数は24.016なので(★3)、10万円×12ヶ月×24.016=約2880万円ということになります。

もう少し詳しい解説

★1 分割額から元の資金を求める係数です。
計算式は、{1−(1+年利率)^−年数}/年利率です。詳しくはこちらのQ&Aを参照。

★2 元利均等・固定金利・ボーナス払いなしとします。

★3 {1-(1+0.015)^-30}/0.015 = 24.016

※掲載している情報は、2021年5月時点での法令・税制・商品等に基づきます。将来、法令・税制・商品内容等が変更される場合があります。

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住宅ローンの計算(1)

Q.3000万円の住宅を購入するため、金利1.5%の30年ローンを組む場合、毎月の返済額はだいたいいくらぐらいになるでしょうか。

A. ざっくり10万4100円ほどになります。

解説

住宅の価格(借入額)から毎月の支払額をざっくり計算する場合に役立つのは「資本回収係数」です(★1)。

本ケースでは、3000万円全額ローンを組むとして(★2)、30年ローン・金利1.5%のときの資本回収係数は0.04164なので(★3)、3000万×0.04164=1,249,200、12ヶ月で割ると月々の支払いは104,100円ということになります。

もう少し詳しい解説

★1 借入額(資本)を分割して月々支払う(回収する)場合の分割額を求めるものです。
計算式は、年利率/{1−(1+年利率)^−年数}です。詳しくはこちらのQ&Aを参照。

★2 元利均等・固定金利・ボーナス払いなしとします。

★3 0.015/{1-(1+0.015)^-30}=0.04164

※掲載している情報は、2021年5月時点での法令・税制・商品等に基づきます。将来、法令・税制・商品内容等が変更される場合があります。

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